ヒラオカくん

sasisusekiyama2005-03-25

 平岡政樹。高校野球ファンなら誰もが知っている名前だろう。快速球徳島商業を選抜大会ベスト4まで導いた投手だ。秋の四国大会では優勝候補の明徳義塾に逆転サヨナラ勝ちして優勝。神宮大会でも遊学館相手に接戦を演じ、古豪徳島商業復活の原動力となった。春の選抜の準々決勝ではあの強打の智弁和歌山を完封した。智弁を完封なんて聞いたこともない。これには誰もが驚いた出来事だった。球速は常時140キロ。準決勝で味方のエラーなどもあって横浜に敗れたが、超高校級投手だということを見せ付けてくれた。しかし、生で見たことがなかったため少々疑問があった。そんなに凄い投手なのかと。徳島県はこの年好投手が多かった。自分は平岡以外の速球派投手をかなり見ていたため、そうビックリすることはないだろうと思っていた。そしてその投球を観る機会が訪れた。夏の徳島県大会。準々決勝の徳島商業対徳島東工業の試合だった。その次の試合が自分たちのチームの試合だったため、観客席で観戦していた。好投手平間を擁する徳島東工業。1年生の頃からエースで、強豪校を何度も苦しめてきた速球投手だ。中学生のとき徳島県を制した投手でもあり昔から有名だった。秋の県大会では惜しくも4位で四国大会には出場できなかったが、強豪だった。自分は平間と対戦したこともあり、その凄さを肌で感じていた。好投手対決。徳島の高校野球ファンなら誰もが注目する試合だった。プロのスカウトも来ていた。そして試合が始まった。。。まず東工業の平間がマウンドに立って投球練習を開始した。かなり速い。さすが平間だ。この速さだったら平岡に負けていないだろうと思った。そして攻守が替わり平岡の投球を初めて見た。えっ・・・!!衝撃だった。光線のような物凄いストレートを投げていた。自分は目を疑った。口が開いたままだった。こんなに速いなんて。。。同い歳とは思えないほど凄かった。平間も速かったが、遥かにそれを凌ぐ速さだった。「そりゃ甲子園であの智弁を完封するわ〜」と呟いた。長身から投げるストレートは低めにピタピタと決まり、そのコントロールにも驚かせられた。スライダーとチェンジアップも抜群に良く、全く隙が無かった。あの衝撃は忘れられない。そしてその秋のドラフトで巨人から4巡目で指名された。入団当初から頭角を現し、イースタンリーグで14イニング連続無失点も記録した。5月には1軍の先発マウンドも経験した。本当に凄い投手だ。終盤に右肩を故障したのが気になるが、ぜひ頑張ってほしい。同じ歳でしかも出身が同じ。これだけ励まされることは他にない。平岡投手が投げていると、自分も頑張らなくっちゃと思う。プロでも絶対に通用するはず!がんばれ徳島の星!平岡政樹!!