まさかのまさか

sasisusekiyama2005-03-27

 今日、母校の野球の試合応援に行った。母校は秋季大会でベスト8まで勝ち進み、あの鳴門工業と互角の試合を演じていた。なので今日の春の大会はかなり期待していた。初戦の相手は美馬商業。徳島県内でもあまり強くないチーム。コールド勝ちだなと思いながら球場に足を運んだ。高校野球を観戦していると、なんだか懐かしい。高校時代を思い出す。2コ下の学年が今の最上級生なので全員知っているから自然と熱が入る。この前卒業した後輩と野球観戦。「あの頃に戻りたいな〜」とか「楽しかったっすよね〜」などの思い出話をしながら回は進んでいた。まずスクイズで1点先制。幸先のいいスタート。しかし守備になると先発のピッチャーのやつがなぜかおかしい。ストライクが入らないのだ。押し出し2つで2点取られてしまった。そうすると、父兄から「ストライク投げたら打たれんわ!」などの厳しいヤジが飛ぶ。まさにそうなのだが、ストライクが入らないときは入らない。苦しいピッチングが続いていた。それでもノーヒットピッチングが続いていたので安心していた。相手が相手だからそのうち大差で勝つだろう、そういう雰囲気だった。5回にやっと3番、4番の連続長短打で逆転した。しかし後が続かない。いい当たりを打っても真正面ばかり。相手ピッチャーのコントロールが予想以上に良く、1点差のまま7回に突入した。それでもこっちの先発投手が回を進むにつれて、ピッチングが安定していきだしていた。少し情けないがこのまま勝つだろうと確信していた。誰もがそう思っていた。しかし7回ウラ、2回から立ち直りテンポよく投げていたのがウソのようにして連続フォアボール。嫌な予感がしてしまった。「カキーン!」まさかのタイムリーヒットを打たれ同点に追いつかれてしまった。尚も1アウト満塁、一気に逆転の場面。観戦している側も緊張する。抑えることを信じていた。「ガキッ!」平凡なゴロが3塁線に飛んだ。ダブルプレーで1点で乗り切ったかに思えた。しかし・・・サードがはじいて3塁ランナーがホームイン。慌てて1塁に投げたボールが浮き暴投。走者が全員ホームに帰り、この回まさかの4失点。3−6となってしまった。回はあと2回しか残されていなかった。相手は公式戦勝利が5年以上遠ざかっていた。このままで終わるはずがない・・・しかし反撃むなしく4−6で負けてしまった。勝った相手ベンチはまるで優勝したかのような盛り上がり。逆にこちらはショックで無言だった。まさか・・・観客席で観ていた人たちもただ唖然とするばかりだった。秋ベスト8に進出し、期待されていた後輩。「初戦は相手が弱いので楽勝っすよ」と試合前に話していた部員。過信していたに違いない。今日の敗戦から何かを感じただろう。自分も改めて過信の怖さを知った。相手がどうであれ何が起こるかわからない。油断は大敵だ。この反省をバネにして、夏に実力プラス精神力を鍛えて戻ってきてほしい。甲子園出場の可能性がこのチームにはあるのだから。